TIG溶接とMIG溶接の違いを職人が解説|選び方・コスト・現場での使い分け

「同じ溶接でも、TIGとMIGってどう違うの?」
発注のご担当者様から、よくいただく質問です。
弊社・テクノ創研でも、案件ごとにこの2つを使い分けています。判断のポイントは「仕上がり品質」と「施工効率」のどちらを優先するか、それと素材です。

本コラムでは、TIGとMIGの違いを、原理・仕上がり・速度・コスト・適材の5観点で整理します。発注前に押さえておくと、見積もり比較や仕様検討が一段ラクになります。

TIGとMIGの基本原理

まず原理から確認します。両方ともガスシールドアーク溶接の仲間ですが、電極とワイヤーの扱いが異なります。

  • TIG溶接(Tungsten Inert Gas):タングステン電極でアークを出し、別に持った溶加棒(フィラー)を手で送り込む。電極自体は溶けない「非消耗式」。
  • MIG溶接(Metal Inert Gas):ワイヤー自体が電極兼溶加材になる「消耗式」。ワイヤーが自動で送り出されるので、半自動アーク溶接とも呼ばれる。

TIGは「片手でトーチ、片手で溶加棒」を扱う必要があるため、技能の差が出やすい工法。MIGはワイヤー送給が機械任せのため、習得が早く施工速度が出ます。

1. 仕上がり品質:圧倒的にTIGが勝る

ビード(溶接の盛り上がり)の見た目で言えば、TIGの方が上です。
TIGはアークが集中していてスパッタ(火花の飛び散り)がほぼ出ず、ビードがきれいに揃います。半導体配管・薬液配管・装飾用ステンレスのように「見た目が品質」となる場面では、ほぼTIG一択です。

2. 施工速度:MIGが2〜3倍速い

MIGは速いです。ワイヤーが連続的に送られるため、長い直線溶接や厚板の多層盛りで圧倒的に効率が出ます。

3. コスト:単価はMIGが安いが、補修コストでひっくり返ることも

施工単価だけで比較すると、TIGはMIGの1.5〜2倍程度になります。ただし、MIGはスパッタの除去・ビード仕上げ・気密試験で不合格になった際の補修が、TIG以上に高くつきます。

4. 適材適所:素材とアプリで変わる

まとめ

TIGは「品質と仕上がり」、MIGは「速度とコスト」。素材と要求品質で使い分けるのが正解です。工法選定で迷ったら、職人歴30年のテクノ創研に、まずはご相談ください。